2012年07月23日

「Q34 子どもが悩んでいる時/こころの子育て」


「Q&A こころの子育て 誕生から思春期までの48章」(朝日新聞社)より。


<若葉のころ――思春期>


Q34 子どもが悩んでいるとき、どうしてやったらいいですか。

  → 「さなぎ」の時期は、そっとしておくのも大事です。



誰もが自分の世界、テリトリーを持っていて、そこに入り込まれるのを嫌うもの。

特に、悩んでいる時なんかは、なおさら。

ところが親は、ついつい踏み込んでしまいがち。

かまいたくなったり、何か言いたくなってしまう。

さらに、うまく言えない時などは、ついつい言わなくてもいいことまで言ってしまいがち。


泣いている相手に「泣くな」と言ってもしょうがないし、何か声をかけてどうにかなるとも思えない。

何も言わず、そっとしておくのがいい時もある。

(「いい時もある」というのは、「絶対にそれがいい」ということではありませんが)

生きている以上、傷つくことは避けられず、また、人間は傷の経験によって成長するともいえる。

それを安全に安全にとやりすぎると、人生のどこかでつまづいた時に対処できない。

なぜかといえば、それまでに傷ついたり、失敗したり、つまずくといった、練習がないから。


親に対する子の気持ちは複雑なところがあって、「分かって欲しい」という部分と「分かってくれるな」という部分、両方がある。

特に悩みに関することは、後者になるかもしれない。

また、悩みというのは、親であれ誰であれ、おいそれとは話せないもの。



親は「うちの子はこんなものだ」と決めつけてしまいがちなところがある。

それによって、子どもの可能性をふさいでしまう。

枠の中に入れることで安心したいという気持ちが、可能性を邪魔してしまいます。


思春期は、大人になる前の大事でたいへんな時期。

前の自分が一度解体されて、「さなぎ」になる。

そんな時はそっとしておいて、これから先どうなるか思いを馳せて待てばいい。





何か言いたくなるのは、自分の気持ち。何かしてあげたくなるのも、自分の気持ち。

泣いている子や悩んでいる子に、自分の気持ちを押しつけてもしょうがないと。

むしろ、相手の気持ちが涙として出てきたり、モヤモヤしながらもどこかに向かっていくのを待つ方が大事だと。


安心したいというのも、親の気持ち。

それはそれで間違っていないけど、それで可能性まで摘んでしまったら悲しい。

また、危機を取り除きすぎて、危機に対応する力が十分に育たないのも危ない。

無理やり危険に放り込むことはないけれど、自然な程度は残しておかないと、人間力が育たないことも。


自分の気持ちと、相手の気持ち。

親の気持ちと、子どもの気持ち。

当たり前に、両方ある。




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posted by 南方城太郎 at 14:27 | TrackBack(0) | こころの子育て
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