2012年08月23日

「Q42 心身症と文化の病/こころの子育て」


「Q&A こころの子育て 誕生から思春期までの48章」(朝日新聞社)より。


<若葉のころ――思春期>


Q42 このごろ心身症が多いそうですが、なぜですか。

  → 感情を抑えて知に走る現代に特有の「文化の病」なんです。



知的なことへの評価が高まると共に、感情をコントロールして生きるのが素晴らしい、という風になってきているところがある。

腹が立っても知性で抑え、我慢したり、隠そうとしたりする。


それはまったく間違いだというわけではないけれど、感情を抑える力が強くなりすぎると、これはやっぱり困る。

あまりに行き過ぎると、感情と切れてしまうことだってある。

そうなると感情が動かなくなって無表情になったり、感情と体のつながりが切れてしまうことも。

そういう時に心身症になることが多いのだという。


感情と体は本来、関係が深い。

鳥肌が立つとか、涙が出るとか、震えるとか、感情と身体反応が一緒になって動きます。

そういう本来一緒に動くはずのものが、切れてしまう。

そして、こころとも身体とも言えないところが、やられてしまう。

それが心身症だという。


これはある意味、現代的な病気で、文化の病として起こってきている。

なので、個々人や関係のせいだけだとは言えなくて、なかなか難しい。



思春期の女性の心身症としては、拒食症がある。

そしてそこには、身体性の拒否があるという。

女性としての(大人の女性になろうとしている)自分の身体を受け入れられない。

場合によっては、女性に対する嫌悪がはっきり示される場合も。

そんな時は母と娘の関係を考えてみる必要があると、河合隼雄さんは言う。



思春期の性の悩みには、男女差があるといいます。

女性には、性をどう受け入れるかという問題が。

男性には、性をどうコントロールするかという問題が。

それぞれあるようです。





特に日本では「怒り」についてマイナスイメージが大きく、抑えよう抑えようとする傾向があるようです。

でもそうすると、怒らないことでずっとイライラしたり、本来怒るべきところで我慢して、別のところで怒りを発散・爆発することも。

しかも、発散しきれずに、怒りは残ってしまう。


感情はそれに飲み込まれるとなかなか厄介ですが、それそのものに善悪はないわけで、ちょっと考え直した方がよさそうですね。

感情は勝手に湧いて出るもの。そこに善悪はなくて、その後の「付き合い方」とか「表現の仕方」とかで、変わって来るようです。

感情自体のコントロールは、やりすぎると毒ですね。

というか、無理。

だって、勝手に出てくるように、生まれ持ってなってますから。


というわけで、考えるとするならば、抑え込むことではなくて、「付き合い方」や「表現の仕方」について、考えた方がよさそうです。





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posted by 南方城太郎 at 07:56 | TrackBack(0) | こころの子育て
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